建築史のシンボル/パルテノン神殿 出典:affascinarte.altervista.org
西洋の近代都市
花の都パリ エトワール凱旋門と放射状街路 出典:davidtijeroosorio.com 近代都市の課題と対応策 近代初期の都市問題 19世紀の西欧では、急激に人口が増加した。例えば、ロンドンの人口は、100年間に100万人から650万人に、パリでは50万人から300万人に、数倍の勢いで激増した。それは、科学技術の発展に伴う農業技術の進歩による食糧増産や、ジェンナーの種痘…
欧州の中世・近世都市
マンジャの塔から見下ろしたカンポ広場 出典:アーモイタリア シエナ公認ガイド:山本 春美 ヨーロッパ中世封建社会 封建社会は荘園制で成り立ち、騎士や貴族の荘園領主は、農民に対し徴税権を行使し主従関係を結んだ。 農奴に自由はなく、苦しむ貧困層を救済する役割は、活動資金を托鉢で集める修道会が担っていた。ドメニコ会やフランチェスコ会など、都市の周辺部に修道院を建てて活動を拡げた…
歴史主義建築
イギリス国会議事堂(ウェストミンスター宮殿) 出典:ウィキペディア 写真提供者:Mайкл Гиммельфарб (Mike Gimelfarb) ロマン主義の登場 理性重視の合理主義に対抗する形で、感性重視のロマン主義が登場する。合理主義が個人を超えた本質的な普遍的価値や規範を重視するのに対して、ロマン主義は個人を重要視し、優れた個性や芸術、変化を賞賛した。自然との一体化や、…
新古典主義建築
サント・ジュヌヴィエーヴ聖堂(パリのパンテオン) 出典:パリ観光サイト「パリラマ Paris-rama」 理性によるネオ・クラシシズム 18世紀後半になると、装飾過多・奢侈奔放に走り、古典の本質を見失ったバロック様式やロココ様式に対する反動が起こる。一方、1776年アメリカ合衆国独立、フランス革命(1789-99)、ナポレオン帝政時代(1799-1814)と続く、国民国家や自由主…
その他欧州の古典主義建築
エル・エスコリアル宮殿 写真提供:que.madrid イベリア半島の古典主義建築史 イベリア半島の歴史 589年、西ゴート王国が侵入し、トレドを首都に定める。 711年にはウマイヤ朝イスラム勢力が半島全域を征服し、コルドバを首都にする。756年後ウマイヤ朝に代わるが、1031年崩壊し小国分立時代へ移行。1230年キリスト教徒のレコンキスタ(国土回復運動)が活発化。1…
ドイツ古典主義建築史
ザンクト・ヨハン・ネポムク聖堂 出典:fotocommunity.de 北方ルネサンス イタリア人以外の手になるルネサンス建築は、フロリスによるアントワープ市庁舎(1565/アントウェルペン)であった。オーダーによって分節された均整の取れたファサードと反り屋根を持ち、張り出した中央部に大きな破風を立ち上げ、双柱、ニッチ、渦巻き装飾、オベリスクなどの装飾を施した。 フロリス…
イギリス古典主義建築史
セントポール大聖堂 出典:www.thehistoryhub.com 16~18世紀のイギリス エリザベス1世女王(在位1558-1603)は、1559年、教義はプロテスタント的、儀式はカトリック的とし、国王を頂点とするイギリス国教会を成立させた。また、フェリペ2世が誇るスペインの無敵艦隊をアルマダ海戦にて撃破して、東インド会社を設立しスペインに代わる世界帝国への道を歩む。羊毛産業…
フランス古典主義建築史
ヴェルサイユ宮殿 鏡の間 出典:Wikimedia Commons, CC (Photo by Myrabella) フランスのルネサンス フランスがイタリアのルネサンス建築様式を導入したのは、100年遅れて16世紀に入ってからであった。遅延した要因は、古典様式の体系的な理解と、地域の風土や伝統を咀嚼して独自の様式を生み出すことに、時間を要したためである。 1515年ヴァ…
バロック建築
サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ教会堂 天蓋 出典:ウィキペディア(photo by LivioAndronico, CC) バロック建築のはじまり メディチ家出身のローマ教皇レオ10世は、サン・ピエトロ大聖堂の建替えに必要な資金を調達するため、贖宥状(免罪符)を乱売した。1517年マルティン・ルターはこれを批判し、福音主義を唱え宗教改革運動を起こした。それに伴い、プ…
ルネサンス建築
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂 出典:WIKIMEDIA COMMONS ルネサンスの幕開けと衰退 ルネサンスは、中世の神を絶対視するキリスト教中心の封建社会の枠組みから自己を解放し、人間の理性と感性に基づく秩序を求めた文化芸術運動で、思想や感情を自由に表現し謳歌した古代人の精神文化の再生を意図し、一般に文芸復興と訳される。それは、神の目線から人間の目線へ、精神的な価値観を…