建築史は語る ―願いをかたちに込めた試行錯誤の歴史と物語―

西洋建築史

ゴシック建築

サント・シャペル 出典:Pixabay photo by PeterG63 はじまり  パリ周辺のイルドフランスでは、西フランク王国を継ぐフランス王権が拡大し、安定した社会基盤をつくった。商工業中心に経済が発展し、自由自治による都市が生まれる。修道院が農業生産技術を改良し、食料が豊富になり人口が増え、余剰人口が都市の成長を促した。カトリック教会は、都心部に司教座を置き大聖堂を建てた。…
2023.09.02
西洋建築史

ロマネスク建築

ダラム大聖堂 出典:Pixabay (photo by Rudy and Peter Skitterians ) ロマスネク建築の開花  11~12世紀は、キリスト教を精神的な基盤として、統一的なヨーロッパ世界を形成した時代であった。「神の家」の建設を目指し、重厚で閉鎖的な印象をもつ教会様式を築いた。  木造天井に加え石造天井の教会建築も登場する。地方色が強く典型的な様式には…
2023.09.02
西洋建築史

プレ・ロマネスク建築

アーヘン大聖堂 出典:ウィキペディア ゲルマン人の登場  375年、ローマ帝国の北西部にいたゲルマン民族は、東方から西進した遊牧民フン族に押され、ドナウ川国境を越えて帝国領内に大挙して侵入した。476年、西ローマ帝国は滅亡し、古代から中世へ時代は移行する。  ゲルマン諸族は移住を繰り返し、6世紀末ごろまでに各地に定着し、今日のフランスやドイツ、イギリスにつながる部族国家を建設す…
2023.09.02
西洋建築史

イスラム建築

イスファハーンのイマーム広場  出典:NPO法人 世界遺産アカデミー イスラム教の世界  610年、イスラム教の教祖ムハンマドはアラビア半島のメッカで布教を始めた。後継者たちによるウマイヤ朝、アッバース朝を経て、アジア・アフリカ・ヨーロッパの3大陸をまたがる帝国の基盤となる宗教になった。13世紀異民族の侵略で、アラブ帝国は東西その他に分割され解体される。中世後期のイスラム世界では、オ…
2023.09.14
西洋建築史

ビザンティン建築

アヤ・ソフィア 出典:Pixabay(photo by Lisy) 東ローマ帝国の誕生  ローマ皇帝コンスタンティヌスⅠ世は、ミラノ勅命を発布した後、西暦330年首都をビザンティウム(現在のイスタンブール)に移し、395年にローマ帝国は東西に分裂する。東ローマ帝国は、1453年オスマン・トルコに征服されるまで、約1100年の長きに亘り、独自のキリスト教建築を発展させた。 ペンデ…
2023.09.03
西洋建築史

初期キリスト教会建築

サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂 出典:トラベルフォー キリスト教信仰のための原初空間  キリスト教徒は、約300年もの間、ユダヤ教徒と古代ローマ帝国から激しい弾圧と迫害を受ける。共同墓地であった地下墓窟(カタコンベ)や裕福な信徒の住宅内で、潜伏しながら密やかに信仰を続けた。そのような逆境にも拘らず信者は階級や民族を超えて増え続け、ついにコンスタンティヌス帝は、313年ミラノ勅令を発…
2023.09.02
西洋建築史

古代ローマ都市

フォロ・ロマーナ  出典:ウィキペディア 投稿者:Stefan Bauer, httpwww.ferras.at 大帝国にふさわしい都市  古代ローマは大帝国を築き、皇帝が公衆の面前に立つ都市広場が必要になった。それゆえ、ローマ建築は都市的性格が強い。 都市のコアとなる広場 ―フォルム―  古代ギリシアのアゴラを模範として、政治、経済、宗教生活の中心的役割を担う公共施設を…
2023.09.03
建築計画

古代ローマ建築

パンテオン 出典:unsplash photo by gabriella-clare-marino ウィトルウィウスの「建築十書」  ヘレニズム諸国を併合し大帝国を築いた古代ローマは、オリエントの文化や建築技術を摂取しながら、古代ギリシア建築を継承し発展させた。  紀元前1世紀、ギリシア建築を模範として踏襲し、建築を体系的にまとめた「建築十書」を初代ローマ皇帝アウグストゥスに献…
2023.09.21
西洋建築史

古代ギリシャ都市

アテネのアクロポリス 出典:pixabay(photo by sman_5 ) ポリスの誕生と自治政治  ギリシア文明は、紀元前8世紀ごろから発生したポリスと称される都市国家を基盤とした。王政から貴族政を経て、紀元前5世紀ごろには古代民主政に到達し、市民権を得た人々による自治政治が行われるようになった。自立性と独自性を有したポリス群が、ほぼ同様の祭事や価値観を互いに共有する緩やかな…
2023.09.02
建築計画

古代ギリシャ建築

パルテノン神殿 出典:ウィキペディア 古代ギリシア文明  紀元前3000年頃から、クノッソス宮殿を築き、エーゲ海のクレタ島を中心とするミノア文明と、ペロポネソス半島を中心に、巨石の城塞王宮や柱梁架構、円頂墓の遺構を残すミケーネ文明が栄えた。  ポリスが発展したアルカイック期(前776-前480)、ポリスの市民を主体とした民主政が高度に繁栄したクラシック期(前480-前3…
2023.09.21
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